先に説明させていただきます。
次のページの内容は緑豆さんへの捧げ物です。設定は全て緑豆さんがサイトに書かれた王族ネタのですので、私はただ中のリアルファイトシーンを書いただけです;
しかもグロがありますので、血に無理な方は…おススメできません;;
ヨハ十ですがヨハンは出てません。
代は女の子です。

詳しい設定は緑豆さんのサイトまでご覧ください。
それでもよろしければ、下からどうぞ!





















空と大地の平行線から血の匂いが漂う。
国と国の戦場を見下ろし、風は血のような赤き髪を揺らす。
闇の中に息の音が聞こえた。
黄金の瞳はゆっくりと開き、
体を落とさせた。

「「!!」」
彼は跳んだ。
山壁から地面へ足を出し、いきなり空から飛びかけた不明の者に兵士は反応もできず、黒と金の色が眸に写る瞬間に赤い液体は体を塗られた。
手を地面に押す刹那で再び跳びながら衝撃力を消し、体を回転する同時に剣は塊りを切り、花のような紅き雫は紅い髪と共に舞う。
足元が地面に辿り着いた。
「こいつを殺せ!こいつはかの国の『覇王』だ!」
あっという間に隣国の兵士達は覇王と呼ばれる青年を囲んだ。
青年は周りの兵士達をチラっと見つめ、口元を上げる。
「死ねっは…」
塊は一つから二つとなった。
敵の発言が信号となり、覇王は再び止った足を、前へ跳びだした。
踊りのように青年は人と人の間に走り、鋭く作られた剣の刃は例外なく人々の肉体を斬り、温かい水は金目に映って黒い服に塗り入る。
「!」
何かを気付いた様、青年が砂に包まれる空を見ると、
弓矢は飛びかけた。
「ぐはっ!!!」
針みたいに次々と降ってくる武器に仲間でいるはず兵士達の体を突き刺し、覇王は「ちぇっ」と言いながら赤く塗られた地面に盾を持ち上げ、盾は矢に刺された。
「もっと引け!覇王を殺せば我が国に勝てる奴は居ない!」
「だがわれらの部隊はまだあちらに…!」
「かまわん!撃て…」

「許さない人間」
突然もなく、赤き花は流された。
「!隊長!どういう…」
紅い髪は視線からすれ違う。
兵士達が頭ごと振り返った瞬間、
琥珀の色が眸に映る同時に言葉が失い、
地面に写る黒い影に多くの小さなかたまりは大きな塊りから分離され、
温かい雨は降ってきた。


(ヨハン)
(ヨハン)
「はぁ、…はぁ は……」
赤く紅い雨は汗と共に顎から流れ、紅茶色の長い髪を持つ者は苦しそうに胸に手を置く。
(許されない人間)
「!女!貴様はなにもの…」
赤い雨は強く降って行く。
「命が欲しければ去れ!」
苦しめながら胸をつかめ、新たな赤い雨に濡れながら少女は言葉を表した。
「でないと、私はあなた達を許されない」
(あの人の敵)
(あの人の国を毀そうとする敵)
「自分の国へ帰りなさい!!」
「女ごとに俺たちが聞くと思うか!やれ!」
一口の息を吸う。
目を閉じ、まるで何かを祈っていたように赤くなった口唇を開き、声がない言葉を伝う。
(ヨハ ン)
人々と武器が襲う瞬間、彼女は瞳を開き、
剣を舞った。


あなたに捧げよ 私の命など
だから許してください

許されない人間でありながらあなたを好きになったわたし を



悲しい響きは紅い雨と共に続いていた。



王族ネタのリアルファイトシーン・ヨハ十『紅い雨のナミダ』

グロいっぱいでごめんなさい。
書くのが凄く楽しかったんですが…(苦笑)覇王はもちろん、十代はきっと女であっても強いと思う。双子のため、覇王と同じ顔の十代はたまに「代わり」をする可能性もあるだしね。
緑豆さんに捧げます^^ 素敵な妄想をありがとうございました!w


2009.05.09