お題・筋肉兄弟のリアルファイト
『生きる実感』
拳は以前より速いと感じた。
次々と見えない拳頭は兄に襲い掛かり、円を中心に足を後ろに避けながら拳は顔と擦れ違い、透明の汗水は空に舞う。
「ちぇっ!」
もう一歩を進む同時に弟は兄へ足を振る。
気付いたんだろ、兄は肩腕を上げて脚の攻撃をとめ、長い時間に鍛えられた腕に足は硬い筋肉と打ち合った。
「残念だ、弟よ。まだまだ…っ?!」
だが次の瞬間に、目の死角からもう一つの足が襲ってきた。
「っ…!」
腕を上げているため目の視線は少し狭くなり、狙いはそっちだと頭が気付く前に兄は腰を下し、長い髪は肢とすれ違う。
…ところだった。
「?!」
「もらった、兄さん」
跳びながら弟は体ごと回せ、兄に拳を撃ち、服は衝撃によって破られた。
…だが、布しかいない。
「随分と成長したじゃないか、弟」
「な…っ!」
いつの間に服を犠牲にしながら兄は弟の後ろまで移り、彼に拳頭を飛ばすところに弟は何故か、
「っ?!」
口元を上げ、一瞬に視線は覆された。
(しまった!)
両腕を上げて体を庇う瞬間、予想通りに足は服を破けながら自分に襲い、強い衝撃と共に痛みは筋肉に伝う。
「流石兄さんですね。相変わらず強い」
距離を離せた兄に弟は語る。
「ふふふ…なかなかいい感じじゃないか、弟」
うれしそうに兄は口元を歪め、弟を見つめる。
長い時間を経て、かつて自分の後ろにいる弟は彼と同じように体を鍛えてきた。
「今度こそ、あなたに勝ちますよ。兄さん」
「ふふ…素晴らしい。さぁ続け、弟よ!久しぶりに我々兄弟のみの戦いだ!」
同時に足先を出し、黒と白は再び戦い始めた。
『生きる実感』
筋肉兄弟のリアルファイトをみたい!とリクエストされて^q^
しかも素手+筋肉+以下略(笑)
リアルファイトは書いても構わないとはいえ、おじさん達のリアルファイトはかなり難しかった。
若い者と年上の方のリアルファイトの違いは多分、動くの硬さとやわらかさと思う。
若い者の動きはやわらかくに見えるから、なんとなく動きやすいってイメージ。
年上の方は無駄な動きをせずに攻撃すると思うから、なんとなく動きは硬くに見える。
…まぁ、こんな感じ?笑
ちなみに私は若い者のがタイプです。
2009.06.21